”人として常に努力し、向上を目指すことの大切さを、自動車レースの世界から学んだ”
【制作者プロフィール】
名前:横井 匠(SHO YOKOI)
モノづくりは、幼少期から得意だった図画/工作から始まり今に至る。7歳の時に出会った本の中に「走る芸術作品」という、見出しの記事が、きっかけとなり、その後自動車レースへの道を志す。
20歳の時、少量生産、レーシングカーの製作に従事。プロとしての、ハンドメイドによるモノづくりの基礎を学んでいく。
国際格式「グループC」「F3」、国内「FJ」カテゴリーをはじめとする車両製作に携わる中で、当時「F3」カテゴリーなどの量産レーシングカーの中で、世界一のシェアを誇った、ロン・トーラナック氏率いる、本場イギリスの名門「ラルト(RALT)」の”作品”に感銘を受け、自分自身の指針となる。
ラルトは、ただ速いだけではなかった。「作品」と呼ぶに相応しい、作り手の持つ思想や高い精神性が、部品1つ1つから伝わってきた。当時の日本製には持ち合わせていない、作り手の緻密さと繊細さが、そこにはあった。 いつか必ず、(ラルトのような)”一線級のモノを作れる自分になりたい”と、心から思った。
一方、レーシングカーの製作者としての経験を積むにつれ次第に、自分自身が持つ、モノづくりの究極の目標は「競争の世界(社会)で1位になることや、他者に勝つ事ではない」ことに気付き始める。
そして、1993年初頭。伊勢神宮の、酉(とり)をモチーフとした「干支守(えとまもり)」が目に留まった。大いなる木(自然神)と、それを手にする人が一体となる、その小さな作品から、本然の凄さを感じた。 これまで携わってきた自動車レースの仕事とは意義が異なり、多くの人に、心からの、安らぎや希望を届けていた・・・。 これからの自分自身が進む、作り手としての方向性を知る手掛かりとなった。
また同時期、両親から授かった”匠”という名前の由来を知った。※1
人には一生をかけて、やり遂げなければならない”天命”があることを、名前を通じて知ったことが、自分自身を後押しした。そして、それを成すために、全ての「ご縁」があるのだと思った。
1994年、横井工房を設立。伊勢神宮を擁するこの土地で、大いなる木(自然神)と共に、最高のパフォーマンスを発揮させるための「心」と「技」を研ぎ澄ませ、自分の手で「作品」を1つ1つ作り出すことに悦びを見出す。
そして、この仕事を通じて自分らしく、自己を向上させ、ご縁をいただいた全ての方に「悦び」そして「感謝」を届けたいと願っている。
※1 名前の由来:匠(しょう)→手先の仕事により(主に、木で)優れたモノを作る職人、彫刻師。学術・芸術上のすぐれた人。技術にすぐれた人。たくみ。
略歴
1964年 富山県生まれ
1974年 レーシングカーを題材にした木版画で県コンクール・入選
1983年 F1空力デザインコンペ・佳作(三栄書房・オートスポーツ誌3/1号)
1985年 ハヤシレーシング入社
1986年 東京アールアンドデー入社
1994年 横井工房設立、現在に至る。
写真は20代の頃、作り手としての、高いクラフトマンシップを感じた名門ラルトのレーシングカー(F3カテゴリー・RALT RT30)。堅実で美しく、部品1つ1つから、作り手の思想や高い精神性が伝わってきた。当時、モノをつくる上での、自分自身の指針となった。 人として常に努力し、向上を目指すことの大切さを、自動車レースの世界から学んだ。
招き猫のトム(1997-2012年)
伊勢神宮・干支守(令和2年・子年)
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【工房概要】
日本列島のほぼ中央に位置する三重県。江戸時代から、お伊勢参り(お蔭参り)の名
で知られる伊勢神宮を擁する地域として発展しました。その 三重県中部の鈴鹿市に、横井工房はあります。 東に伊勢の海原が広がり、西には鈴鹿の山並みを控え、豊かな自然と温暖な気候に恵まれています。 また、F1などの国際的な自動車レースが
開催される鈴鹿サーキットでも知られています。
屋号:
横井工房
所在地:
〒513-0819
三重県鈴鹿市肥田町333-38
TEL.050-7301-5550 又は 090-3578-3583 FAX.050-3153-3208
e-mail:yokoikobo@gmail.com
店舗運営責任者:横井 匠
創業:平成6年10月
取引実績:株式会社東急ハンズ、小学館プロダクション、全国設計事務所、工務店他多数
【工房ヒストリー】
おひとり、おひとりの「ご縁」に恵まれた。
(1997年)
何もないところからスタートした。(1994年)
いただいた、お客様の声に支えられた(1998年-)
木のおもちゃ工房(2005-2014年)
近所に住む、白猫のしろちゃん。(2003年頃)
(1993年11月) 長渕剛さんの大作「Captain of the ship」
ラジオから流れる、その力強い歌詞と歌声に、自然と涙が流れた・・・。そして明日への勇気を貰った。
「一期一会」「一所懸命」
全てのご縁に、そして、
同じ時代を
共に生きられることに、
心から感謝します。
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